前回の記事では、
長期の株式投資なら、基本的にオルカンだけでいい
という考え方を紹介しました。
オルカンを買えば、日本を含む世界中の主要企業へまとめて投資できます。
それなのに、
「次はS&P500がいいのでは?」
「NASDAQ100の方が伸びそう」
「日本株も追加した方がいい?」
「次のNVIDIAを探したい」
と、延々と投資先を探し続ける。
個人的には、かなりもったいないと思っています。
その時間があるなら、
副業をやった方がいい。
これが今回の記事の結論です。
副業を始めても、最初から稼げるとは限りません。
ブログを書いてもアクセス0。
動画を投稿しても再生されない。
プログラミングを勉強しても仕事が取れない。
最初の数カ月、場合によっては1年以上ほとんど成果が出ないこともあります。
しかし、それでも長期で続ける価値があります。
なぜなら副業では、
スキル、経験、コンテンツ、信用、収益
が積み上がっていくからです。
さらに、副業で稼いだお金をオルカンへ投資すれば、そのお金自体にも複利が働きます。
つまり、
副業の複利と投資の複利を同時に使える
わけです。
投資で次の勝ち銘柄を探すより、自分自身の稼ぐ力を育てる。
そして増えた収入をオルカンへ入れる。
私は、この方が長期資産形成ではよほど再現性が高いと考えています。
いい銘柄を探しても、正解が分かるのは何十年も先
投資を始めると、
もっと良い投資先があるのではないか
と考えたくなります。
例えば、
「これから10年はオルカンよりS&P500の方が強い」
と考えてS&P500を選んだとします。
5年間S&P500が勝った。
しかし、それだけでは本当に正解だったか分かりません。
その後10年間で米国以外の株式が大きく上昇し、オルカンが逆転する可能性があります。
つまり、
自分の投資判断が本当に正しかったか分かるのは20年、30年後かもしれない
ということです。
米国が今後も世界最強なのか。
インドが大きく成長するのか。
日本株が復活するのか。
AI企業がそのまま世界を支配するのか。
そんなことを今から正確に当てるのは非常に難しいでしょう。
それなら、
未来の株価予想に時間を使うより、自分の収入を増やすことに時間を使った方がいい
と私は思います。
投資先探しより副業の方が自分で改善できる
株価は自分ではコントロールできません。
NVIDIAが来年何%上がるか。
S&P500とオルカンのどちらが今後20年間勝つか。
日本株が米国株を上回るか。
誰にも分かりません。
一方、副業には自分で改善できる部分があります。
例えばブログなら、
- 記事を書く
- SEOを勉強する
- 読みやすい文章に改善する
- 過去記事をリライトする
- アクセスを分析する
- 読者が求めるテーマを探す
といった行動ができます。
プログラミングなら技術力を上げられます。
動画なら企画や編集を改善できます。
営業なら提案力を高められます。
もちろん、
努力したから必ず副業で稼げるわけではありません。
しかし株価を予想するより、
自分の行動によって成功確率を上げられる余地が大きい
のが副業です。
副業は最初に成果が出なくてもおかしくない
副業を始めると、多くの人がここでやめます。
成果が出ないからです。
ブログを10記事書いた。
アクセスが来ない。
動画を10本出した。
ほとんど再生されない。
3カ月勉強した。
まだ仕事が取れない。
すると、
「向いていない」
「時間の無駄だった」
と思ってやめてしまいます。
しかし、副業を長期で考えるなら、最初の収益だけで判断する必要はありません。
なぜなら最初の期間は、
収益を得ているというより、土台を作っている期間
だからです。
ブログなら最初は、
WordPress。
SEO。
文章。
タイトル。
アクセス解析。
収益化。
すべてを覚えなければなりません。
しかし、その知識は2年目にも使えます。
3年目にも使えます。
100記事書けば、1記事目を書いていた自分とはまったく違う状態になっているはずです。
副業にも複利が効く
複利というと、お金の話だと思いがちです。
しかし、副業にも複利があります。
例えば1年目に身につけた文章力は、2年目にも使えます。
2年目にSEOを覚えれば、過去の記事も改善できます。
実績が増えれば、新しい仕事を取りやすくなることもあります。
副業で積み上がるのは、お金だけではありません。
スキル。
経験。
コンテンツ。
信用。
顧客。
これらが次の成果を生み、その成果がさらに次の成果につながります。
最初は非常に遅くても、長期間続けることで状況が変わっていく可能性があります。
1年目にほとんど稼げなくても、その1年はゼロではない
例えば副業を1年間続けて、
利益がたった1万円だったとします。
「1年間もやって1万円なら意味がない」
と思うかもしれません。
しかし、本当に残ったものは1万円だけでしょうか。
例えばその1年間で、
- 文章力が上がった
- SEOを覚えた
- Webサイトを作れるようになった
- 50記事の記事が残った
- アクセス解析ができるようになった
- 商品を売る経験をした
のであれば、翌年はその状態からスタートできます。
副業は毎年ゼロからやり直すものではありません。
前年までの経験を翌年に持ち越せる。
これが大きな強みです。
副業で稼いだ1,000円の価値は「1,000円」ではない
ここで、資産形成という視点から非常に重要なことがあります。
副業で初めて1,000円稼いだとします。
金額だけを見ると、
「たった1,000円」
と思うかもしれません。
しかし、この1,000円をそのまま使わず、オルカンへ投資したらどうなるでしょうか。
仮に年率7%で運用できたと仮定すると、
| 運用期間 | 1,000円の将来価値 |
|---|---|
| 20年 | 約3,870円 |
| 30年 | 約7,612円 |
| 40年 | 約14,974円 |
※年率7%で一定に運用できたと仮定した単純計算です。実際の運用成果を保証するものではありません。
つまり、30年間運用するのであれば、
今日副業で稼いだ1,000円は、将来約7,600円になる可能性を持った1,000円
ということです。
40年間なら約1万5,000円です。
もちろん実際のオルカンのリターンは毎年一定ではありません。
年率7%になる保証もありません。
税金やインフレなども考える必要があります。
それでも重要なのは、
副業で稼いだお金の価値は、その瞬間の金額だけではない
ということです。
1,000円稼ぐ。
その1,000円を投資する。
その資金が20年、30年、40年と働く。
だから資産形成初期の副業収入は、見た目以上に価値があります。
「実質稼いだのは7,600円」と考えることもできる
例えば30年間運用する前提なら、
副業で得た1,000円をオルカンへ投資することで、年率7%の仮定では約7,600円になります。
もちろん厳密には、
今1,000円稼いだ時点で7,600円稼いだわけではありません。
将来の運用益は保証されていないからです。
しかし資産形成の感覚としては、
「この1,000円は将来7,000円以上になる可能性を持った元本」
と考えることができます。
すると、
「副業で月1,000円しか稼げない」
という見方も変わってきます。
月1,000円なら年間1万2,000円。
それを何年間も積み立て、その資金自体も運用する。
小さな副業収入でも、長期では意味があります。
月1万円の副業収入なら、さらに大きい
月1万円なら年間12万円です。
その12万円を毎年オルカンへ投資できるようになれば、単純な元本だけでも、
10年間で120万円。
20年間で240万円。
30年間で360万円。
です。
実際には、それぞれの入金分が投資されるので、運用益も加わる可能性があります。
副業で稼いだお金が、
さらにお金を生む元本になる
わけです。
だから私は、
月1万円の副業を「たった1万円」と考えない方がいい
と思っています。
副業の複利と投資の複利を同時に使う
ここが最も強い部分です。
副業を長期間続ける。
するとスキルが積み上がります。
収入が増える可能性があります。
その収入をオルカンへ投資する。
すると今度は金融資産側でも複利が働きます。
つまり、
副業の複利 × 投資の複利
です。
副業で月1万円。
その後スキルが付いて月3万円。
さらに経験が増えて月5万円。
そして増えた収入を投資へ回す。
資産形成で非常に強い流れだと思います。
副業は「稼ぐ力」という資産を作る
金融資産だけが資産ではありません。
自分自身の稼ぐ力も資産
です。
例えば、
ブログを書ける。
Webサイトを作れる。
プログラミングができる。
動画編集ができる。
営業ができる。
文章を書ける。
人に何かを教えられる。
こうした能力があれば、本業以外から収入を得られる可能性があります。
そして重要なのは、
金融資産と違って、自分のスキルは定年になった瞬間に消えるわけではない
ということです。
今からスキルを付ければ「老後の再雇用」に頼らずに済むかもしれない
副業を長期間続けるメリットは、現在の入金力を高めることだけではありません。
老後の働き方にも影響する可能性があります。
会社員の場合、定年後に収入を得る方法として、
「再雇用」
を選ぶ人も多いでしょう。
もちろん再雇用という働き方自体が悪いわけではありません。
安定した収入を得られるメリットもあります。
しかし、
「収入は下がったのに仕事内容はそれほど変わらない」
「本当はもう会社員を続けたくない」
という状況になる可能性もあります。
今のうちから、
- ブログ
- Web制作
- プログラミング
- コンサルティング
- ライティング
- 動画制作
- オンライン販売
- 小さな事業
など、自分で収入を作る能力を育てておけばどうでしょうか。
定年を迎えるころには、
会社の再雇用しか選択肢がない状態を避けられる可能性があります。
老後に月5万円自分で稼げるだけでも大きい
例えば60代になったとき、
副業や小さな事業から毎月5万円稼げるとします。
年間60万円です。
月10万円なら年間120万円になります。
これは、
「定年後も同じ会社で働かなければ生活できない」
状態と比べて大きな違いがあります。
金融資産を作る目的も、
結局は選択肢を増やすこと
ではないでしょうか。
副業も同じです。
お金だけでなく、
働き方の選択肢
を増やしてくれます。
30代・40代から始めれば、老後まで20年以上ある
副業の大きなメリットは、長期間育てられることです。
例えば40歳から60歳まででも20年あります。
30代ならさらに長い時間があります。
副業を始めた1年目に大した成果が出なくても、
20年後まで同じ状態とは限りません。
1年目。
3年目。
5年目。
10年目。
20年目。
スキルも実績も大きく変わっている可能性があります。
投資では、
「20年間複利を効かせることが大切」
と言われます。
だったら、
自分のスキルにも20年間複利を効かせればいい
のです。
老後に必要なのは金融資産だけではない
老後対策というと、
「老後2,000万円」
のように金融資産ばかり注目されます。
もちろん資産は重要です。
しかし、
月5万円を自分で稼げる能力
も非常に大きな価値があります。
金融資産3,000万円を持っている。
さらに月5万円を稼げる。
金融資産3,000万円しかなく、収入は年金だけ。
この2人では安心感がかなり違います。
だから私は、
オルカンで金融資産を作りながら、副業で人的資本も育てる
という考え方が非常に相性がいいと思います。
「いい銘柄探し」ではスキルが残りにくい
100時間かけて、
「次に上がる株はどれだ?」
と調べたとします。
その結果、投資判断が当たるかどうかは市場次第です。
もちろん企業分析や経済の知識は身につきます。
しかし、その知識が直接収入につながるとは限りません。
一方で100時間、
プログラミング。
Web制作。
ブログ。
営業。
動画編集。
などを学べば、その能力自体を仕事として売れる可能性があります。
だから資産形成という視点なら、
自分の市場価値を高めるスキルの方へ時間を振る
という選択肢をもっと重視していいと思います。
最初の100時間で収益ゼロでも構わない
副業の初期は時給換算すると悲惨になることがあります。
100時間勉強して収益0円。
50記事書いて1,000円。
動画を30本作って数百円。
それでもいいと思います。
なぜなら、その時点では、
将来の収益を作るための資産を構築している途中
だからです。
ただし、
同じことを意味もなく続ければいいという話ではありません。
アクセスがないなら改善する。
売れないなら内容を変える。
仕事が取れないならスキルを上げる。
長期継続とは、
長期間同じことをすることではなく、長期間改善を続けること
です。
投資より副業の方が答え合わせが早い
株式投資では、
自分の判断が本当に正しかったのか分かるまで10年、20年必要になる場合があります。
副業ではもっと早く改善できます。
ブログならアクセス。
YouTubeなら再生数。
営業なら成約率。
商品なら売上。
数週間から数カ月単位で結果を見ることができます。
結果が悪ければ改善する。
また試す。
それでもダメなら方向転換する。
このサイクルを回せます。
未来の株式市場を当てるより、
自分で試行錯誤できる世界に時間を使う
方が私は好きです。
次の優良銘柄を探すより「自分自身」を優良銘柄にする
少し大げさですが、
次の優良銘柄を探すより、自分自身を優良銘柄にした方がいい
と思います。
スキルが増える。
収入が増える。
副業が育つ。
事業が育つ。
市場価値が上がる。
結果として入金力が上がる。
そして増えたキャッシュをオルカンへ投資する。
市場で次のNVIDIAを探さなくても構いません。
自分自身を成長させればいい。
こちらの方が自分で努力できる余地があります。
本業の年収アップでもいい
もちろん、副業だけにこだわる必要はありません。
資格を取得する。
新しいスキルを身につける。
転職する。
より高単価の仕事ができるようになる。
これも同じです。
例えば転職によって年収が50万円上がったとします。
そのうち20万円を毎年追加投資できるようになれば、
その効果は翌年にも続きます。
次の年も20万円。
その次も20万円。
つまり、
一度自分の収入の基準を高めれば、その効果を何年間も受けられる
可能性があります。
これも一種の複利です。
長期なら「オルカン+自分への投資」でいい
前の記事では、
長期の株式投資ならオルカンだけでいい
と書きました。
今回さらに付け加えるなら、
資産形成全体としては、
オルカン+自分への投資
という組み合わせが非常に強いと思っています。
株式市場についてはオルカンへ任せる。
自分は本業、副業、スキルアップへ時間を使う。
そこで収入を増やす。
増えたお金をまたオルカンへ入れる。
これを長期間続ける。
考え方は非常にシンプルです。
世界経済の成長
↓
オルカン
自分の成長
↓
本業・副業・スキル
↓
収入増
↓
入金力増
↓
オルカン
金融資産と自分自身
両方に複利を効かせる
投資だけで人生を変えようとしなくていい
元本が少ないと、
「10倍株を当てたい」
「高リターンの商品を買いたい」
と考えがちです。
100万円を年7%で運用しても、1年間で大きく人生が変わるわけではありません。
だからリスクを取って一気に増やしたくなります。
しかし、無理に投資リターンを高める必要はありません。
投資では市場平均を取りにいき、元本を増やす部分は自分で頑張る
という方法があります。
100万円を無理に200万円へする投資を探す。
それより、
100万円をオルカンで運用しながら、自分で追加の100万円を稼ぐ。
地味です。
時間もかかります。
しかし私は、この方が長期の資産形成では再現性が高いと思っています。
副業も投資も短期の結果で判断しない
投資を20年、30年の長期で考えるのであれば、副業も短期間だけで判断しなくていいと思います。
「3カ月やったけど稼げない」
「ブログを半年やったけど月1,000円」
これだけで、
「失敗」
と決める必要はありません。
月1,000円でも、
その1,000円を投資すれば30年間働いてくれる可能性があります。
そして副業自体も成長すれば、
月1,000円が月5,000円。
月1万円。
月3万円。
となる可能性があります。
その間にスキルも残ります。
さらにそのスキルは、
老後の収入源になる可能性まであります。
短期の成果だけでは測れない価値があります。
まとめ|いい銘柄を探すより、副業を始めて自分にも複利を効かせよう
前の記事では、
長期の株式投資ならオルカンだけでいい
という考え方を紹介しました。
今回さらに伝えたいのは、
オルカンを買った後まで、次の投資先探しに時間を使う必要はない
ということです。
S&P500が勝つのか。
NASDAQ100が勝つのか。
日本株が勝つのか。
次のNVIDIAはどこなのか。
何百時間調べても、本当に正しかったか分かるのは数十年後かもしれません。
それなら、その時間を副業やスキルアップに使う。
最初は成果が出なくてもいい。
収益0円でも、スキルや経験が残っているなら次につながります。
そして副業で初めて1,000円稼げたら、
「たった1,000円」
と思う必要はありません。
例えば年率7%で30年間運用できたと仮定すれば、1,000円は約7,600円になります。
40年間なら約1万5,000円です。
つまり副業で稼いだ1,000円は、
将来もっと大きなお金になる可能性を持った1,000円
です。
副業で稼ぐ。
オルカンへ入れる。
副業のスキルが成長する。
さらに稼げるようになる。
またオルカンへ入れる。
これを何十年も続ける。
すると、
副業ではスキルと収入に複利が効く。
投資では金融資産に複利が効く。
さらに今から自分で稼げるスキルを育てておけば、定年後も、
再雇用しか選択肢がない状態を避けられる可能性があります。
老後に、
「会社に再雇用してもらわなければ収入がない」
のではなく、
「自分で月5万円、10万円なら稼げる」
となれば、人生の選択肢はかなり違います。
だから私は、
いい銘柄を探すより、自分自身を育てる方がいい
と思っています。
世界市場の成長はオルカンに任せる。
自分は、
本業を頑張る。
副業をする。
スキルを身につける。
自分の市場価値を上げる。
そして増えた収入をまたオルカンへ入れる。
これでいい。
もし今、
「オルカンの次は何を買えばいい?」
と考えているのであれば、私ならこう答えます。
次の商品を探さなくていい。
オルカンの積立設定を済ませる。
ブラウザを閉じる。
そして、
副業を始める。
今すぐ月5万円稼げなくても構いません。
最初の1,000円から始めればいい。
その1,000円も、そのスキルも、その経験も、長期では次の成果につながる可能性があります。
オルカンだけではなく、自分自身にも複利を効かせる。
長期資産形成では、それがかなり強い戦略だと思います。
※年率7%の計算例は複利効果を分かりやすく示すための仮定であり、オルカンが将来年率7%で運用できることを保証するものではありません。実際のリターンは大きく変動します。
※副業は長期間続ければ必ず成功するものではありません。需要を確認しながら継続的に改善・方向転換することが重要です。
※老後に副業等で収入を得られるかどうかは、スキル、市場環境、健康状態などによって異なります。再雇用を利用しないで済むことを保証するものではありません。
※本記事は投資・副業に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や副業を推奨するものではありません。
[参考]
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS(イーマクシス)

コメント